『イコライザー』 :男の子ってこういうのが好きなんでしょ?

評価★★★★☆
原題The Equalizer
公開2014
時間132 min
監督アントワーン・フークワ
出演デンゼル・ワシントン
マートン・チョーカシュ
クロエ・グレース・モレッツ

Trailer

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「あちゃーやってもうたな」の前半

我輩は作品を視聴する際にどういった内容か調べないでみることがある。特にネットで見るとき。

この『イコライザー』は冒頭数分の雰囲気から、「最愛の妻を失った男が云々」とか「神経質な男が職場の仲間たちと云々」みたいな話かと思っていたら、完全に間違っていた。

いや、なんとなくは気づいていたのだ。意味はよくわからんが『イコライザー』なんて題名の作品で、そんなほのぼのしたヤーツとか、めそめそしたヤーツとかやらんよな、と。だから主人公ロバートが初めの頃にギャング四人を二十秒程で瞬殺したときに、ロバート以上に「あかん。やってもうた」と嘆息したものだった。絶対に押すなと言っただろうが!

いやでもしかしマジで、 無相な男が男子なら誰でも夢想するような悪者相手の無双をするなんて陳腐な展開を、こんなにも堂々とやるかね?普通!

 

 

 

くやしい…でも面白い

だいたいさあ、中盤でデンゼル・ワシントンことロバート・マッコールの素性が初めて明かされるんだけど、元CIAのエージェントって正気ですか?「いや、あんさん、今時分CIAて…」ってみんな思うじゃないですか。今更使い古され擦り切れすぎてボロ雑巾にもならない、しかもあの無能さが知れ渡ってるCIAて!。ないわー。あの芸人の芸能界復帰以上にないわー。

と、この作品のディテールが古臭かったり中二臭かったりするのだけど、残念なことに、そして悔しいことになんかとても面白い。敵キャラも脇役も尖ってて個性的だわ、にくいフラグ回収するわ、モーガン・フリーマンことデンゼル・ワシントンも何か素敵だわ。

そしてシリアスな作品なのに、一周回ってどこかバカっぽい。ディテールの間抜けさ加減から発生しているそのバカバカしさが、結局作品全体を貫いているのだ。不思議なことに、やや暗めの、そして暴力描写多めで、非常に思慮深い男が主役な作品のくせに、なんか脳天気な感じがする。それは明らかにアメリカの腕力系映画に共通するあの根拠薄弱なポジティブさと同一である。

この作品が「女ウケ」しないのは間違いない。多分女性成分多めの人はこの作品の馬鹿臭い側面に辟易するだろう。しかし、またそれ故に男ウケするのもまた間違いない。少年ジャンプの編集者が言ったとされる「少年の心」というのは、こういうアホらしさを好む性質のことなのかも知れない。

<おわり>

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